出光美術館 ジョルジュ・ルオー展

出光美術館 ジョルジュ・ルオー展

出光美術館とは

昔は秋葉原にあったのですが、今は、日比谷になりました。
福岡県北九州市の門司港レトロ地区にもあります。
東洋古美術を中心とした美術館です。
陶器系のものが多いですね。
あとは、すずりとか、文、筆とかですね。
併設展示もしていて、ルオー作品は今でも出ているみたいですね。
初代館長出光佐三氏がルオーの油彩連作「受難」をきっかけとして
収集を開始したようで、
世界的にも多いかんじになっているようです。

出光美術館 ジョルジュ・ルオー展

20世紀最高の宗教画家。デビュー当時「闇と死の画家」と酷評されたルオーが徐々にその画風を変え、晩年に至る作品では「愛の光」とも呼ぶべき明るい色彩を放つ。闇と死からの始まり。そして人間の苦しみ、愛、希望への移行。彼が生涯、成長し続けた過程を見る。

平面からの脱出。オート・パート(絵画の盛り上げ。絵具を重ね合わすことにより微妙な色合いを持たす)と呼ばれる彼の技巧により、絵画は限りなく彫刻に近い絵画となっていた。キャンバスから1cmは盛り上がっているだろうか。絵画の構図、フォルムを抜け出し、新たなものへと変貌を遂げていた。形とは何か。色とは何か。絵画とは。作者自身の中にある風景を描くことは自分自身を表現するということにつながる。技巧を凝らした絵画、才能に富む絵画、そこにどんな意味が存在するのだろう。

ミセレーレ戦争。彼がそう表現した戦争に対する想い。モノトーンの作品群からは悲痛な叫びが聞こえてきそうだ。第一次世界大戦を体験した彼にとって戦争というものはどう写ったのだろう。今まで画家として絵画を描いてきた中で自分が表現したいものはなんだったのか。何を伝えるべきなのか。画家としてするべき事。彼の鋭い目はあらゆる部分を見つめ、そのような自らへの問いに対し、そこには戦争という破壊的な行為により人間の愛に気づいた彼の姿があったのだ。

そして連作油彩画『受難』制作以降、マチエールの変化により得た明るい色彩に、かつての闇のような絶望や苦悩を超えた希望の光を感じ取ることができる。人間はそんな弱いものではない、希望の光は愛を纏って強く輝けること。描くものはただ一つ。人間の持つ強さ。美しく描くのではなく、美しいものを描く。彼が追い求めたものが目の美しさだと思ったのは自分だけであろうか。描く対象、色彩、技巧の移り変わりは全体としての流れを生み、まさに彼自身が日々変化し、成長している。作品の良し悪しも流れの中に組み込めたことは彼自身の絵画に対する想いと共に作品に深みを与える結果となった。彼からは成長の重要性を改めて学ぶことができた。
2000年9月21日

住所:〒100-0005
東京都千代田区丸の内3−1−1 帝劇ビル
電話: 03-5777-8600
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日は午前10時~午後7時(入館は午後6時30分まで)
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館)
http://idemitsu-museum.or.jp/