territory オランダの現代美術 東京オペラシティーアートギャラリー

東京オペラシティーアートギャラリー
territory オランダの現代美術

東京オペラシティーアートギャラリーとは

初台、新宿の隣にある東京オペラシティの中にある美術館。
現代美術、近代美術がメイン。
都会、東京のイメージが、作品にも出ていて、
だいたい、展示については、高評価を得ている美術館です。
オランダのモダン芸術なども積極的に展示していて、
昨年の9月から11月も
オランダのモダン・デザイン
リートフェルト/ブルーナ/ADO などの展示をしていました。
https://www.operacity.jp/ag/exh190/

territory オランダの現代美術のレビュー

テリトリー(自分を取り巻く空間・領域)。私たちは自分自身のテリトリーを知らずの内に確保している。その当たり前の行為は人に自然と身についているものであり、感じることは難しい。現代ではテクノロジーの発達が目覚しく、遠い土地と思われた場所も情報ネットワークによってヴァーチャルな感覚を培い始め、空間に対する認識が複雑になってきているように思える。自分たちが感じているテリトリーの幅、大きさ、形。今改めてテリトリーを感じてみよう。その先には普段気づかないものが隠されているに違いない。

展示室に入ると畳の部屋がある。そして、永遠と眠る人の映像が壁面に写し出されていた。畳の上で寝ながら無意識下のテリトリーを感じる。美術館というパブリックな場所で眠り、公私の境界が希薄になり、時間と意識と眠りと…。何も考えず、時間を気にせずただ時間を貪り、眠りに捧ぐ。眠る人とそれを見て眠る人。不思議な空間がそこに生まれ、意識と無意識の触手が絡まり解け全てを曖昧なものへと移行させる。寝ていた人が起きてどこかへ消えた。時間が動き出す。空間と時間の境界に知らずの内に介入していた意識の存在。そのラインをゆっくりとなぞるようにどのような形なのか解いていく。無意識の皮膜に触れる度に意識の存在がより明確になる。全ての境界は対極の位置にあるものを基準に考えるのが一番容易な方法なのだろうか。

床も壁も白い部屋に黒いトランポリンと天井に開いた穴。ジャンプして垂直に飛び上がる。水平移動の多いギャラリー空間で縦方向の動きが可能になった。流れに逆らい垂直に移動しようという人々の欲求や憧れ、高さに対する独占欲。人々は永遠とそれらを糧として異空間へのジャンプを繰り返す。上へジャンプする行動は現在の状況からの脱出、同時にその状況を客観視する行動でもある。そのような意識下のものが体験することにより気づかされる。受身の展示が多い中、能動的に作品を体験できるこのような展示は現代美術の主要素といえる。

テリトリーの破壊、拡張、消去、維持…。様々な視点から領域を感じることは可能である。そして、テリトリーを感じることは自分が形成した領域のカタチを知り、自分のコミュニケーションの取り方、他者、他物との接触を考えることにより、改めて自分を知ることにつながる。テリトリーの境界を探り、その重要性を知ることが改めて必要であると感じた。現代美術とは人々の意識を刺激する新たな美術様式であり、今後はその方向性を問う新美術様式の模索時代に入る。

The difference is that.

You go in or you stay out.

You stay in or you go out.

2000年10月8日

東京オペラシティアートギャラリー
東京オペラシティビルの中にあります。
3FとB1Fで、地下はリサイタルホールです。
住所:〒163-1403
東京都新宿区西新宿3丁目20−2
電話:03-5353-0756
https://www.operacity.jp/ag/