東京オペラシティアートギャラリー 宮島逹男展 MEGA DEATH:shout! Shout! Count

2000年5月11日

東京オペラシティアートギャラリー

宮島逹男展 MEGA DEATH:shout! Shout! Count

 「それは変化し続ける」、「それは永遠に続く」、「それはあらゆるものと関係を結ぶ」という3つの明確なコンセプトに基づいたデジタルカウンター(L.E.D)に代表され、それぞれの数字が異なる速度で明減し、0を示さ ないことによって、時間や人間のライフサイクルの連続性、永遠性、関係性を示唆している。

もう、閉館すんぜんだったので急いでいた。デジタルカウンターが水の中できらめき、時を刻むところが見たかっ たのだが、その作品は存在しなかった。デジタルカウンターのところではみんな座ってただ見ていた。おそらく、その不思 議な空間に異様な雰囲気を覚えたからであろう。みんなが座っている前を横切った。それは人にはそれぞれの時間があるように、デジタルカウンターが示す速度と同じだった。オレはそれを見るより、座ってみている人たちの方がデ ジタルカウンターのように見えた。まさに、人というデジタルなものである。

世の中には多くのものが存在する。それらは全て、時間に支配されている。それぞれに0となるまでの速さは違う。彼のいうそれとは時間であろう。そして、その時間の上で進化し続ける物体。しかし、物体に0はない。自然に淘汰され、それはなくなり、それは生まれ る。永遠と繰り返される時間と命の平行線。それは交わることはなく、ただただ進むもの。進むものなのか。時間は 進む。それはどこへ向かってのベクトルであるのか。人の死が終わりで生まれが始まりだとなにが決めたのか。その逆が真であるかもしれないし、まったく違う座標系であるかもしれない。しかし、我々が生きるということの証明としては時間というものを使わざるを得ない。時間というものを考えることは全てを考えることにつながるので簡単に答えを出せるものではない。この時間というものが支配するところは非常に大きいだろう。しかし、その与えられた時間の中で自分をみつめ、さらには他のものを考えることが必要なのだろう。ただ何も考えずに生活をしている人た ちにはそのような時間はないであろう。今回の展示ではそのようなことをわかってくれた人がいるのではないか。

デジタルカウンター以外はつまらなかった。しかし、彼の代表作があるということはすばらしいことである。新しい作品が見たかったのだがなかったのでハズレであった。時間の流れを改めて感じ、風邪気味の頭を青い絵が駆け抜けた。