インターネット専業銀行の未来~ビジネスモデル案~

インターネット専業銀行が出来たのは、1998年が最初でした。イーバンクというインターネット専業の銀行が最初です。のちに、イーバンクは、楽天に売却をして、今では、楽天銀行という名前に変わっていますが、今でも多くの銀行口座を保有しているインターネット専業銀行です。そもそも、インターネット専業銀行は、普通の銀行と何が違い、何を変えていくビジネスなんだろうか。そして、進むべきビジネスモデルは何なのかを、webプロデューサー目線で考えてみた。

インターネット専業銀行誕生の秘密

バブルが崩壊。この後の日本の経済は迷走します。これは有名ですよね。そして、このバブル経済から、しっかりとした経済へと建て直しをしようとしました。1996年から2001年にかけて、いわゆる「金融ビッグバン」と言われるのは、この建て直しのために行われた数々の施策ですね。大規模な金融改革「金融ビックバン」は、金融機関の「護送船団方式」と呼ばれる国の保護、保障的な制度を崩壊させるような改革でした。そのため、当然ですが、金融機関から反発が出ます。そこで、金融機関を納得をさせるためにも、大幅な金融緩和施策が行われたのでした。第2次橋本内閣のときのお話で、もともと首相の橋本龍太郎氏は、大蔵大臣も経験していたので、このあたりの舵取りはうまかったな~と、当時思いました。その結果、規制緩和の元、インターネット専業銀行が許され、開業にいたったわけです。

インターネット専業銀行の利点

インターネット専業銀行の利点としては、以下のものが当時ありました。
1、金利が高い
2、取引方法がインターネットなので簡易
3、店舗がないので人件費、設備費を抑えられる
大きなところでは、この3点です。
今、この利点は、生き残っているでしょうか?
確かに、金利は高いですが、ほぼ、変わらないレベルです。
取引方法がインターネットなのは、都市銀行なども同じレベルですね。
スマートフォンでwebサイトから、スマートフォンアプリから、
取引が可能になっていますね。
3つ目ですが、これだけが唯一残っている、インターネット専業銀行の利点ですね。ですが、これは、ユーザーには、あまり関係ないことも多いのも事実です。

インターネット専業銀行のサービスは?

上記のとおり、通常の都市銀行と変わらないレベルのサービスとなっているため、いや、むしろ店舗がないために、結果サービスレベルが下がっている状況です。これでは、つぶれてしまう可能性もありますよね。
そうなんです。このままだと、インターネット専業銀行はなくなってしまうかもしれません。そこで、攻めないといけないと思います。もっとユーザーメリットを出さないといけないと思います。インターネット専業銀行のユーザーメリットは何か。まず手数料の低減化です。これはすでに着手している銀行が多いです。ただ、三菱東京UFJ銀行なども、この分野は積極的に行っていますね。次に、金利の上昇です。金融商品の新しいものを作るか、そもそもの金利を上げるかしないと都市銀行に負けます。ただ、金利を闇雲に上げても、結果収益0円、赤字です、では倒産してしまうので、これもNGですね。サービスの拡充というのはどうでしょう。銀行+証券+保険を同時に活用すると金利が上がる、といった施策はありかもしれませんね。ただ、これも都市銀行も同じことをしているので、そのほかのサービスとの提携で、そのほかのサービスの手数料を安くしていくなどが考えられるかもしれませんね。家賃、インターネット回線、携帯電話や電気、固定電話、ウォーターサーバーなど月額のかかるサービスの手数料を落とす、などですね。楽天などが実際ポイントを通して取り組んでいますね。ただ、それでは劇的ではないですよね。

新しいビジネスモデルは与信と投資に関するサービス強化か

インターネット専業銀行の強みは、とはいっても、設備投資の低さです。そこから考えると、比較的、不況期でも安定した収益も見込める。とはいっても生産性も必要なので、ビジネスモデルの1つとしては、ユーザーの貯金を増やすための投資に関する指導や教育、ツール提供といった情報パーソナライズ化のサービス強化だと思っている。これによって、ユーザーの投資が増え、結果的に、預金が増加、あるいは、融資の強化につながるかと思われる。ここは意外と行われていない上に、インターネット専業の強みであるインターネット技術の活用ができるはずだ。お金の動かし方や金融情報などを元に、パーソナライズとレコメンド、教育のツールを提供していくことこそ、次なる収益につながると想定される。むろん、そのための設備投資は必要だが、店舗を10個作るよりも確実に安い。もう1つは企業向けの与信サービス。これはユーザーのお金の動きから、銀行がレートをつけ、そのレートを、与信を求めてきた企業に返すサービスだ。個人情報の観点もあるので、レートレベルで返す。今でもクレジットカードの与信を返していると思うが、それと同じレベルか、それ以上の与信を戻せたら、それは1つの手数料ビジネスの可能性になると思われる。ユーザーも企業に安心感を与えることが可能になるため、サービスを行う企業からのより高い待遇のサービスを受けることが可能になるかもしれない。デパートの行商と同じ感覚ですよね、ここは。買ってくれている人はいいお客様。そこには行かなくても、その素養のあるお客様は通常のお客様より厚遇、たとえば、割引をするとかでもいいかもしれない。ユーザーランクの考え方ですね。企業のマーケティングにも影響してくることでしょうし。ここにおいても、インターネット専業銀行だからできる技術的な進め方があるはずだ。

インターネットでの銀行取引について

もっとも、どの銀行でもインターネットによる取引は、完全に安全ではない。これは仕方がない。インターネットの世界はセキュリティーの万全を唱っていても、いたちごっこにならざるを得ないからだ。とはいっても、これはアナログでも同じことがあるわけで、セキュリティの強化は常に行われていく。その観点から、インターネット専業銀行はこれからもセキュリティ意識は高めつつ、規制を緩和していく「銀行ビックバン」をしていかないと、収益の薄いビジネスになってしまうと思われる。