プチ幸せに!恋愛小説「初雪の味わい」END

プチ幸せに!恋愛小説「初雪の味わい」END

「ねえ。浩介? 何でコンパなんかに来たの?」

「お前だって」

「私は久美子に頼まれたの。どうしても、どうしても来てくれって」

「俺もだよ。洋次に来い、来いってせがまれたの。来なかったら、ノート貸さないからなって、脅してまでだぜ」

「ふふ。私たちって、似たものだね。友情をすごく大事にしちゃうんだね。でも、そういう浩介が好きなんだよ。最初は超むかついたけど、浩介の話を聞いていたら嬉しくなっちゃったよ。私のこと、そんなふうに想ってくれてるんだって思ったら」 SSSSSSS

僕はフフフと微笑んだ。微笑んで、僕はひかりの頬に僕の頬をすり寄せた。やわらかくてあたたかい。

「ねえ、私はカクテルに例えるとなんなの? さっきはごまかしてたけど」

「ひかりはねえ、あ、雪だ」

さっきまで泣きそうだった空が嘘のように明るく見えた。白い粉雪がハラリハラリと舞い降りてくる。それは初雪だった。今年最初の白い雪だった。暗い空の中にあって、とてつもなく明るく白い雪。それが音もなく僕らの前に舞い降りてきたのだ。僕はひかりをコートの中に入れた。ひかりが寒くないように。手もぎゅっと握った。ひかりの手が冷たくならないように。

「初雪だな。21世紀で初めての雪だよ。2人で見られて良かったな」

コクリとひかりが首を振る。僕は体でそれを感じた。はっきりと、僕はひかりを感じた。そして、心の中で思った。お前に似合うカクテル。それはファースト・スノー。この初雪のように、純真無垢で真っ白なカクテル。一口、二口では爽やかだけど、実は甘い。甘党の僕がいちばん好きなカクテル。それが、ひかりを象徴するカクテル”ファースト・スノー”。

しかし、恋はため息が出るほど試練を越えないと強くならないんだな。でも、ひかりとなら、越えられそうだな。これから先も、ずっと2人で21世紀。21世紀中の初雪をずっと一緒にいよう。な、ひかり。

「ひかり、今日は21世紀の初雪をずっと見ていないか。2人で」