TAG

運命とは気まぐれなモノだよ

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」END

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」END  一方で、うまく言葉を返した私は反撃に出た。まわりくどく聞いてきたことが気に入らなかったからだ。親友なんだから、素直に聞けばいいのに。心の底から燃え上がってきた。 「まだ、まだ。甘いよ、香川。会話ていうものは常に臨機応変のものだ。機会に臨んで、変化に応じる。これが話術の極意だ。だいたい、俺たちの仲だろ? 香川、隠さず正攻法で来い。聞きたいんだろ? 俺 […]

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」6

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」6  アイスコーヒーの氷が溶け、ころんという音がした。 「そういう話しか。で、俺がこんな風にして、お前の前で、お前のアイスコーヒーを飲んでいるわけだ」 香川の手が、アイスコーヒーを持っていき、アイスコーヒーを飲んだ。カッコつけた言い回しが少しも似合わない。そんな香川がとてもおかしかった。 「まあ、そういうことかな。ごめんな、急にリリーフピッチャーみたいに呼び […]

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」5

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」5  渋谷での待ち合わせ場所はいつもモヤイという名の石像と決めている。特に理由はない。ただ、なんとなく、あの像が好きなだけである。それゆえ、待ち合わせ場所のモヤイ像へ私は走っていた。サイレンを鳴らしながら行けば、車も避けてくれるのだが、パトカーでない私にはサイレンを鳴らすことは不可能。だが、急いだおかげで、無事、時間に間にあった。ヤー、助かった。もう琴ちゃん […]

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」4

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」4  寝ぼけたような香川の声が耳に入ってくる。 「ボーとしているから、そういう目に遭うんだ。だいたい、普通じゃないぞ、ドアが開くのに気づかないなんて。お前、そんなに鈍くないだろ」 事実、そうなってしまったことは本当だから、弁解をしようと思わなかった。ただ、良い返し文句が浮かばなかったので、私は黙りを始めてしまった。 ウエイトレスが近づいてきた。香川の目線がそ […]

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」3

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」3  「ははは、そりゃ、お前が悪いんじゃないか」 「いーや、運が悪いだけだ。本当に、何気なく、無意識に、その自販機を選んじゃったんだから」 私はムキになって、否定した。否定し続けた。 「でもよ、服の一件にしたって、バイトの話しにしたって、お前が悪いんじゃないんか。え、どうだ?」 言葉に詰まった私は、一度外に目をやった。そして、ツバメ返しさながらの切り返しで、 […]

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」2

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」2 この時初めて、謝るときに、つい、電話越しで相手に見えもしないのに頭を下げてしまう人の気持ちがはっきりとわかった。 「これから、こちらには来られないんですよね?」 「ええ、予定がありますから。でも、どうも本当にすいません。ご迷惑かけます」 「これからもこういうことがあると困りますよ。気をつけて下さい」 事務的な返答にややムッとはしたが、ひたすら謝るしかない […]

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」1

青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」 この青春小説は青春時代に書いた小説です。内容は、若い主人公の一日を描写しながら、その親友との心の交流を描いていきます。友情物ですね。展開は少ないですが、読んでもらった方からは良いな!って評価をいただきました。個人的には、そこまでではないですが。 初期のバージョンからいささか手を加えて編集しました。 青春小説「運命とは気まぐれなモノだよ!」1  ベルのついた […]